調査・研究
血圧測定技術教育に関する研究―第2報 測定値一致程度と聴覚情報との関係
林 文代
1
,
辻川 真弓
1
,
臼井 徳子
1
,
松下 正子
1
,
草川 好子
1
,
杉浦 静子
1
1三重県立看護短期大学
pp.226-231
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901342
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はじめに
看護職者の計測するバイタル・サインのうち,血圧測定値の信頼性は低いと指摘されている1,2).血圧測定値の信頼性が問題とされる現実的場面としては次の2つがある.その1つは,1人の対象者に対して時点を異にして複数の看護職者が測定し,その値を結んで経時的に血圧を観察・評価する場合である.いま1つは,複数の看護職者がそれぞれ異なる集団を対象として測定し,集団間比較を行なおうとする場合や1つの集団を対象として複数の測定者が手分けして測定し,その値を集めて集団の測定値分布を求めようとする場合である.これらの場合には同一の血圧状況に対して,複数の看護職者の測定値が一致していることが保証されている必要がある3).しかし,このような保証がなされていることは少ない.
私たちは,同一の対象条件に対して複数の看護職者が血圧測定した際に測定値一致を得ることの難易について検討を進めてきた.
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