調査・研究
老人看護学演習における老いの体験学習
宮地 緑
1
,
赤木 知子
1
1大阪府立公衆衛生専門学校看護科
pp.865-870
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900700
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緒言
1984年,WHOの東京国際セミナーで患者のQuality of Life(以降QOLと記す)が問われ,これを機に老人のQOLに即した支援が模索されている.日本人の平均寿命は,1991年現在,男性76.11歳,女性82.11歳で世界に類を見ない速さで最長寿国となり,2020年には超高齢社会を迎えようとしている.
こうした背景の中で,現代の学生の多くは看護学生に限らず,老人との生活体験をもつ者は少ない.加えて身近な周辺で死や,死に関連した生活体験も少ない傾向にある.従って,老人の特徴の理解が知識の範ちゅうであったり,学習で観念的に変わっても,行動が変化しなかったりする.
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