調査・研究
臨床実習中における体験学習の教育的意義について―糖尿病治療食の体験学習の有効性
会田 みゆき
1
,
真部 昌子
1
1埼玉県立衛生短期大学
pp.861-864
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900699
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よりよい看護を行なっていくうえで,患者―看護婦の人間関係を確立していくことは重要である.人間関係確立のためには,看護婦の患者理解が不可欠である.身体的側面のみでなく,心理的,社会的側面を含め,患者の独自性,個別性に目を向けていく必要がある.
本校の成人看護実習Ⅰでは,終末期,慢性期疾患患者を対象として,臨床実習を行なっている.糖尿病などの慢性疾患の増加に伴い,患者指導の重要性も叫ばれている中で,学生が長期にわたる慢性疾患患者の患者指導に関わることの難しさを実感している.短期間の臨床実習のみでは,学生の指導能力の育成がなされにくいことも理由の1つとして考えられるが,指導に反映されるべき個別性を含めた患者の理解が難しく,時間を要していることも一因していると思われる.
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