連載 続・往復書簡・6
「自我を超えて」命がけで知の探求を
久保 成子
pp.406-409
発行日 1993年6月25日
Published Date 1993/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900588
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仏教の思想,E・フロム,アドラー,そして賀川論を盛り込んだ教育論.お返事を書くのに[四苦八苦]しましたこと,先ず,告白しなければなりません.何故なら,いずれも私にとって,現在執筆中の本に,参考文献として用い,親しく付き合いをお願いしている顔ぶれでありますから,お便りにある1つひとつの論を考えるとき,1つの論が勝手にひとり歩きをしまして,果てしなく遠くに行ってしまい,引き戻すのに四苦八苦していたという次第です.
皆様,お元気でご活躍のことと存じます.賀川先生は,上都賀総合病院の看護部長と学校の副学校長を兼務されて,新年度をご多忙に過ごされたことと推察しております.病院と学校の兼務は大変な責務を担っているように思えますが,双方とも,それぞれの役割を果たしていくメンバーに恵まれていれば,教育と看護を実践する場の双方に<生きた>理論や実践的現実を持ち込めますから,看護全体にとって,強靱なブリッジの役割を果たすことになると考えます.
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