連載 看護教育における授業設計・13(最終回)
教授方法の理論:視聴覚機器を用いた方法
平野 朝久
1
1東京学芸大学教育学部
pp.348-353
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900382
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教育方法を学校段階ごとに概観すると.段階が上がるにつれて,講義中心の授業が多くなる.大学では,ゼミや実習,演習以外は,教師の一方的な講義に終始するといっても過言ではない.若干の質疑応答はあるにしても,教師による言語を媒介とした,口頭による説明がほとんどである.教室の学生の机の配置も,それにふさわしく,すべてが教師の方を向いて教師の講義を聞きやすいようになっている.
段階が上がるにつれて講義が中心になるのは,抽象的な思考を要するものが多くなるからということもあろうし,言語による説明であっても,それぞれの学生がこれまでの学習経験や生活体験から様々な知識をもっており,それらから類推しなから具体的なイメージを浮かべて聞き,理解することができるからということもあろう.
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