特集2 領域連携にむけて知っておきたい 看護教育のキーワードと実践
―小児看護学―子どもと家族を取り巻く状況に応じた小児看護学教育
市原 真穂
1
,
久木元 理恵
1
,
髙木 典子
1
1千葉科学大学看護学部
pp.78-84
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201896
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
子どもと家族を取り巻く状況の変化とニーズの多様化・複雑化
近年、子どもとその家族を取り巻く状況は大きく変化しています。少子化の進行により、小児看護の対象である子どもの絶対数は減少の一途をたどっています。筆者が看護基礎教育を受けていた1990年には15歳未満人口は約2250万人でしたが、2019年には約1520万人1)となり、約33%の減少、当時の2/3にまでなっているのです。
少子化だけではなく、予防接種の普及や医薬品等の発展により小児医療における治療のスタイルも変化しました。肺炎などのコモンディジーズだけではなく長期的な治療を要する慢性疾患も外来治療が主流になり、入院加療期間は圧倒的に短縮されました。このような背景から小児の単独病棟は不採算部門として次々に閉鎖されています
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.