Japanese
English
特集 不登校の理解と支援
【家庭・学校・社会との関連】
不登校を取り巻く社会の状況
Social conditions that lead to children not attending school
中土井 芳弘
1
,
岡田 倫代
2
Yoshihiro Nakadoi
1
,
Michiyo Okada
2
1国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター
2高知大学大学院総合人間自然科学研究科
1Shikoku Medical Center for Children and Adults, Kagawa, Japan
2Graduate School of Integrated Arts and Sciences Kochi University
キーワード:
新型コロナウイルス感染症
,
COVID-19
,
不登校
,
school non-attendance
,
not attending school
,
メンタルヘルス
,
mental health
Keyword:
新型コロナウイルス感染症
,
COVID-19
,
不登校
,
school non-attendance
,
not attending school
,
メンタルヘルス
,
mental health
pp.1263-1269
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207394
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抄録
不登校児童生徒数は,2012年を境に増加に転じ,2020年新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大とともに急増した。同様に若年自殺者数も急増し,子どもを取り巻く状況が,子ども自身の心身に,大きな影響を及ぼしていることが推察された。特に,家庭の状況は在宅勤務などで大きく変化し,学校は,コロナ禍での制限解除後もさまざまな教育施策に応えようとする教員の多忙化で,子どもたちと向き合う時間の確保が難しい状況に至っている。子どもは,頻繁にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通して自分の居場所を確認したり,仲間関係を構築しようしているが,常にリスクと背中合わせの状態で生きている。特に日本の子どもたちは,もともと仲間関係の構築が苦手であったり,社会的支援を求めにくかったりするところがあったが,コロナ禍により,さらにチャムシップの構築が難しくなり,それに伴う不安の増加がみられ,不登校の増加につながっている可能性が示唆された。
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