特集 災害看護教育の現在 東日本大震災から10年を経て
命を守り抜くための災害への備えを広めたい―TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラムでの学びと実践
佐藤 礼香
1
1石巻赤十字看護専門学校
pp.228-229
発行日 2021年3月25日
Published Date 2021/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201684
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災害看護研修プログラムへの参加
私は、小学5年生の時に東日本大震災を経験しました。当時の私はあれほど大規模な災害が起こるとは思ってもみなかったため、災害への備えを一切していませんでした。そのため、地震の直後は食料や飲み物など、生きるために必要なものがなく、大変苦労したことを今でも覚えています。震災後は、家族で話し合いながら非常用持出袋を作成しました。この経験から、「自分の身近な人にも、自分の命と大切な人の命を守り抜くために、災害への備えについて考えてほしい」という思いをもつようになりました。
この思いを実現するためには、自分が災害への備えについて学び、その学びを人々に伝え、支援をできる力が必要であると考え、専門学校2年生のときに「TOMODACHI J&J災害看護研修プログラム」に参加しました。このプログラムは、東日本大震災後の日本の復興支援から生まれた、米日カウンシルと在日米国大使館が主導する官民パートナーシップ「TOMODACHIイニシアチブ」のリーダーシッププログラムの1つです。災害看護における知識や技能の深化と次世代を担うリーダーシップの育成を目的とし、米国研修や学びを周囲に還元するアクティビティの企画・運営などが含まれる研修を約7か月間行います。
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