増大号特集 特集1 カリキュラム編成の指針
看護系大学における人材養成に関する質保証―指定規則の改正をふまえて
杉田 由加里
1,2
1千葉大学大学院看護学研究科
2前 文部科学省
pp.670-676
発行日 2020年8月25日
Published Date 2020/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201541
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はじめに
文部科学省の「大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会」(以下、検討会)は、2019(令和元)年12月20日に第一次報告として「大学における看護系人材養成の充実に向けた保健師助産師看護師学校養成所指定規則の適用に関する課題と対応策」1)について取りまとめ、さらに、2020(令和2)年3月30日に第二次報告として「看護学実習ガイドライン」2)を公表した。検討会は、「大学における看護学教育のさらなる充実に向け、専門的事項について検討を行い、必要に応じて報告を取りまとめる」ことを目的とし、保健師助産師看護師学校養成所指定規則(以下、指定規則)を大学において適用する際の課題と対応策、さらに、大学における看護系人材養成に係る事項、および指定規則以外の事項についても検討するとしてスタートした。計7回の議論のなかでは、臨地での実習科目の質を保証し、充実に向け必要と考えられることの検討が早急に必要とされ、臨地での実習に関するガイドラインの作成が進められた。
本稿では、各看護系大学においてこれまで以上に国民のニーズに応えうる質の高い教育が展開されることを期待し、実習科目を含むカリキュラムを検討・編成する際の参考となるよう、検討会が公表した2つの報告を概説していく。
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