特集 まず、自分をいたわるために―マインドフルネス&セルフ・コンパッション
医療者にこそ届けたい、マインドフルネス&セルフ・コンパッション
岸本 早苗
1
1京都大学大学院医学研究科・医学部健康増進・行動学
pp.430-437
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201251
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医療者の「つらさ」に向き合う
はじめまして、岸本早苗です。私は自身もある疾患の患者として、マインドフルネス&セルフ・コンパッションに出会い、実践を重ねると同時に、マサチューセッツ州でマインドフルネス&心理療法の認定プログラム(The Institute for Meditation and Psychotherapy)を修了し、また、マインドフルネスストレス低減法(Mindfulness-based stress reduction :以下、MBSR)や、マインドフルセルフ・コンパッション(Mindful self-compassion:以下、MSC)を人に伝えるトレーニング(それぞれMBSR Qualified Teacher, MSC Trained Teacher)を米国在住時から受けています。その後、マサチューセッツ総合病院などで医療の質向上プログラムの仕組みづくりに従事し、現在、京都大学でマインドフルネス&セルフ・コンパッションを用いた研究をしつつ、同時に広める活動をしています。
マインドフルネスは、日本でもたくさん本や雑誌が出版され、浸透しつつあるように思います。みなさんは、マインドフルネスにどのような印象をおもちでしょうか。企業などで取り入れられたことが話題になりましたし、海外の流行りもの、うさんくさいもの、ととらえている方もいらっしゃるかもしれません。
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