特集 ティーチング・ポートフォリオで得られること
教員の活動全体を可視化し振り返るためのアカデミック・ポートフォリオ
吉田 塁
1
,
三浦 友理子
2
1東京大学教養学部
2聖路加国際大学大学院看護学研究科看護教育学
pp.911-917
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200860
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ティーチング・ポートフォリオ(Teaching Portfolio:以下,TP)を作成することによって,教員は自身の教育活動を俯瞰して振り返り,自身の理念や目標を明確化できる。ただ,教員の職責には,教育に加えて,研究および管理運営や社会貢献といったサービスも含まれる。そのため,教育のみならず,研究やサービス,つまり教員としての活動全体を俯瞰するためのポートフォリオも,教員の振り返りには重要である。
そこで,本稿では,教育に加えて,研究およびサービスも含めた教員の活動全体を可視化し,振り返るためのアカデミック・ポートフォリオ(Academic Portfolio:以下,AP)について説明する。さらに,後述するAPの問題点を解消した構造化アカデミック・ポートフォリオ(Structured Academic Portfolio:以下,SAP)についても紹介し,今後APが日本の高等教育の質向上に貢献するために普及,定着するうえでの重要な点について述べる。
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