- 文献概要
【はじめに】新春冒頭から私的な事柄で恐縮だが,8年間務めた本誌の編集委員の任を後進に譲ることになった.自分にとって最後のWeb編集委員会議の直後に,本稿を書いている.編集会議では冒頭に担当理事から,本医学会の新しい執行部が決まり,①開かれた学会(フラット),②学術力を高める(アカデミック),③広く社会の公益のために(パブリック),との方針が出されたとの報告があった(カタカナは小生のイメージである).まさに時宜を得たアナウンスである.
【フラット】小生が30年近く前,所属していた精神科医局の人事で1〜2年の任期でたまたま派遣された病院が身体リハビリテーション病院であった.当時の一般病院には,医師・看護者・患者のゆるぎない上下関係があった.そんな世界から一転,多職種のチームワークによる医療をリハビリテーション病院はめざしていた.医師も関連職種も患者の生活の回復をめざして,フラットな立場で意見交換していた.研修医時代そして精神科医時代には脳の奥底に眠っていた,学生時代に勉強した解剖学,運動生理学,そして整形外科の知識が眠りから覚めて生きてきた.そして本医学会は,専門外であった小生に広く勉強や活動参加の機会を与えてくれた.どんなにありがたかったことか.
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