特集 カリキュラムを「拡張」しよう!
カリキュラム「外」の活動をカリキュラムと結びつけるために
近藤 麻理
1
1東邦大学看護学部
pp.174-178
発行日 2016年3月25日
Published Date 2016/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200452
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すでにあるカリキュラム「外」を宝物に変える
カリキュラム「外」の活動とは,正課外の教育プログラムを新たにつくらないといけない話なのか?誰が担当するのか?正課である講義・演習・実習だけでも忙しすぎるのに,また仕事が増えるのか!?などと心のなかで,テンションの下がる特集テーマだと思った方がいるかもしれない。すでにある看護教育のなかで,正課外の行事や活動は,教職員にとっては“雑務”として仕事に負荷がかかると嫌がられている。しかし,実はこのカリキュラム「外」こそが,学生の主体性を伸ばし特色ある教育活動として宝物のような存在であるとしたらどうだろう。すべての教員が,正課である講義・演習・実習以外のことは,看護教育において“雑務”であるとの思い込みから抜け出せるように話を進めていきたい。
本稿での正課外とは,卒業要件には含まれないが大学が関与する教育的な行事や活動とする。そこには,学生が主体である自治会,文化祭,部活動,サークル活動がある。また,教職員が主体となって運営する行事や活動,さらには,学生と教職員がともにつくりあげる行事や活動がある。しかし,大学への報告が義務化されておらず,学生本人や家族の意思で決めたアルバイトや私的な旅行,ボランティア活動などは,範囲が広くなりすぎるため,本稿では正課外の教育活動としては触れない。また,今回は大学を例にあげることが多いが,専門学校などにおいても同様のことがいえる。
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