連載 心一文字・1【新連載】
『芽』
園家 文苑
,
水戸 優子
2
2神奈川県立保健福祉大学
pp.1
発行日 2014年1月25日
Published Date 2014/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102595
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入学してくる学生はすでに看護への関心の「種」をもっている。その「種」を「芽」吹かせるのが看護学原論だと思い,懸命に教育活動にあたった。しかし学期末になって休学や退学する学生が出てしまった。ある学生のリアクションペーパーには,紙面いっぱいに自分のことをさらしながら看護への思いが綴られていた。その翌週は感想が一言だけ書かれていた。授業最終日は白紙だった。それが学生の心のサインであることに気づけなかった私……。
自宅で家庭菜園を始めた。密集して芽が出たので大きな鉢に移し替えたら,ほとんどが枯れてしまった。また種を蒔き,芽吹かせ,今度は細やかに観察し世話をしている。そして気がついた。芽吹かせることより芽から茎や葉に成長させるほうが難しいことに。これからは「芽」には「眼(観察)」で臨もうと思う。
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