とびら
若い芽を育てる
峰久 京子
1,2
1河﨑医療技術専門学校
2大阪河﨑リハビリテーション大学設立準備室
pp.839
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100177
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11年ぶりに教壇に立っている.適当な教科書が見あたらず,講義の資料作りに苦慮した11年前に比べると,理学療法士によって書かれたより実践的な書籍や論文が,目を通すのも困難なほどに増えた.また,情報技術の進歩により,パソコンにキーワードを打ち込むだけで瞬時に数多くの情報に繋がるようになった.玉石混淆とも言える情報過多の現代,私たちには知のユーザーとしてTPOに応じて情報を取捨選択するという,さらに質の高い力が必要とされているように思う.
マイケル・ポラニーは,「知識(knowledge)」という概念を「理論的な知識」と「実践的な知識」に区別し,この2つの側面は互いに類似した構造をもち,両者の存在は解離できないと述べた.さらに,「(文脈をもつ情報である)知識」を「形式知(explicit knowledge)」と「暗黙知(tacit knowing)」とに区別し,形式知からその所有者や状況・文脈を切り離してドキュメントやチャートにしたものを「情報」とした.
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