特集 クリティカルシンキングは終わらない
コーチングと比較して考えるクリティカルシンキングの重要性
坪田 康佑
1,2
1医療振興会
2保健師・日本コーチ協会
pp.482-485
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102413
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看護師にとってクリティカルシンキングは,言葉としては完全に理解はされていなくても,すでに実践している場合が珍しくない。たとえば,看護記録を記載する際には,「時系列フロー」や「ヒエラルキー」といったクリティカルシンキングの思考ツールと呼ばれているものは,無意識に活用している。それでは,なぜ,今回の特集のように改めて「クリティカルシンキング」が取り上げられているのだろうか? その理由は,無意識に活用しているために,「意識的にまだすべての活用可能場面に活用できていない」「意識的に活用していないために,活用場面と思考ツールのマッチングができていない」などがあげられる。
ただ,クリティカルシンキングの必要性や看護現場での活用方法に関しては,他の方にお任せしたい。というのも,現在私は移動型医療機関で無医地区へ医療を届ける仕事をしており,クリニック看護師と保健師業務があいまったような働き方をしているため,病棟内や看護学生への実習から遠く離れてしまっているので,クリティカルシンキングをリアルな病棟の臨床現場で活用していないためである。そこで,私の経験をもとにコーチングとクリティカルシンキングの相違点に関して執筆する。
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