連載 「書く力」で“ステキな看護師”をつくろう 初年次から始められること・12【最終回】
初年次看護学生の「書く力」を伸ばすために看護教員と看護学生の間のギャップを埋める
三原 祥子
1
1東京女子医科大学医学部日本語学教室
pp.234-238
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102348
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はじめに
この1年間,筆者ら3人(それぞれの専門は,日本語学・1年生担当,基礎看護学・1年生担当新人看護教員,成人看護学・2~4年生担当新人看護教員)は,「書く力」の適切な指導で“ステキな看護師”をつくることを念頭に置き,3人の経験・立場・視点の共通点・相違点を活かしながら,看護教員と看護学生の双方の充実感,達成感につながるような「書く力」の指導について考え,実践し,執筆してきた。
3人の共通点は,非ベテラン看護教員であることである。つまり,ベテラン看護教員には当たり前のこととして容易にイメージできることがイメージし難く,そのイメージを共有するために戸惑い試行錯誤することが多い立場であると言えよう。このため,どちらかというと学生寄りの目線で「書く」課題について検討できたと思う。
また,初年次を担当する教員と2年生から4年生までを担当する教員,そして,看護教員と非看護教員という,立場・視点などの異なる教員らによるコラボレーションになっている点も,本試みの意義のひとつであったと思う。
本実践を通し,コミュニケーションが必須の対人援助職である看護師を目指す初年次看護学生(以下,初年次生)の,「書く力」を伸ばすために適切な指導において,筆者らが改めて有意義だと感じたことを報告する注)。
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