―5年一貫看護教育―看護師国家試験合格への道のり

はじめに

　広島県立広島皆実高等学校（以下，本校）は，一昨年度，創立110年を迎えた伝統校であり，全日制普通科・体育科および衛生看護科・専攻科の学科を設置している。校訓「勤勉・強行・責任・自由」，ミッション（使命）「旧制広島県女以来の歴史と伝統を受け継ぎ，知・徳・体の調和がとれ，社会に貢献する有為な人材を育てる」，【謙虚で，礼儀正しく，思いやりがあり，誠実・正直・素直で，少々の困難にも立ち向かっていく勇気と忍耐力があり，誰にも頼らず自立しようとする若者らしい気概のある生徒】を本校生徒の理想像としている。

　衛生看護科・専攻科のビジョンは「高度な看護技術，崇高な使命感，ゆるぎない倫理観を持った看護師を育てる」である。

　1966（昭和41）年に衛生看護科，1969（昭和44）年に専攻科が設置されて以来，県内の高等学校の看護科教育の中心校としての役割を担いながら，時代に即応した教育課程の改編を重ねてきた（表1）。

　2002（平成14）年4月1日施行の保健師助産師看護師学校養成所指定規則の別表三の三に基づき，高等学校3年間および専攻科2年間による5年一貫看護師養成の教育（図1）を行っている。