特集 現場から語る准看問題
「准看養成停止」と求められる看護・看護教育
“人”をみる看護に足る一貫した教育を望む
安藤 一博
1
1東京武蔵野病院看護部科
pp.639-642
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905381
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
精神科看護に求められているものは何か看護の役割
精神科看護では患者とナースの間に医療器材はない.直接,人間対人間の関係からナースは“人”としてその存在を問われる.精神疾患者の中には病識や病感がなく,受療の必要性を認めていないケースがある.そういう患者に対してもナースは患者にもっとも近いポジションにあるところから,患者にとって必要な“人”となることがまず要求される.
患者のニーズについても,患者にかかわっていく過程で徐々に明確になっていく.ここで要求される看護は,ナースとの対人過程を通して,その人の生活基盤で社会生活ができ得るように,その人のもてる力を引き出し,人として成長できるような援助,言い換えれば,教育的アプローチである.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.