特集 私はこうして学生と向き合ってきた─日々出会うさまざまな悩み
臨地実習における教育・学習編
学生が子どもとの関わりに悩むとき
永田 真弓
1
1横浜市立大学医学部看護学科
pp.95-97
発行日 2012年2月25日
Published Date 2012/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101987
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お悩み 実習2日目,ナースステーションで学生の実習記録に目を通していると,学生が情報収集にナースステーションに戻ってきた。「Aくんはどうでした?」と声をかけると,学生はうつむきながら,「Aくんとどうやって関わったらいいか……,コミュニケーションが難しくて」と話し始めた。実習記録に目を通した際には,学生がAくんとのコミュニケーションに戸惑っているような記載はなく,コミュニケーションに困るような状況があったことについてもこの時点まで教員は把握していなかった。
また,小児看護学実習では,子どもとのコミュニケーションだけでなく,その家族とのコミュニケーションが難しいと感じる学生がいる。母親が来るのを待っていたBくんの気持ちを思うと親子のなかに入れず,「お母さんとの時間が大事だと思って……」と面会時間になると,受け持ち児と家族のところに行けない学生がいた。
このような学生に対してどのように指導をしていけばよいのだろうか。
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