特集 ポートフォリオが花ひらくとき
看護教員のポートフォリオ評価の認識―教員養成課程修了者の調査から
安川 仁子
1
1太成学院大学看護学部
pp.102-105
発行日 2010年2月25日
Published Date 2010/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101397
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はじめに
ポートフォリオ評価は,学習者が自分の願いを達成するための学習目標を設定し,その目標に到達するために学習した成果物を経時的に蓄積し,俯瞰することで,自分の進歩や成長を確認し,今後の課題を明確にできる点に特徴がある。また,教師が学生の評価を行う場合にも,学習成果物にもとづいて話し合い,根拠にもとづいた客観的な評価ができるメリットをもっている。
しかし,このようなポートフォリオ評価の特徴やメリットを教員が理解し,実際に活用できなれば宝の持ち腐れで,教育活動や評価の改善に役立てることはできない。
ポートフォリオ評価は,以前に比べれば,看護教員に認知はされてきているが,まだ,十分にその意味が理解され,活用されているとは言いがたい。本稿では,看護教員養成課程の修了者で,筆者らが企画したポートフォリオ研修会へ参加した受講者の調査結果(n=36。以下,%表記)を紹介しながら,看護教員のポートフォリオ評価に対する認識とこの評価法を実践する場合の課題について考えてみたい。
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