特集 高等学校衛生看護科・その2
教員養成課程の実状
高橋 洋子
1
1熊本大学教育学部特別教員養成課程
pp.6-11
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906098
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はじめに
19世紀の後半に近代看護としての確立をみた看護が,その後学問としての確立が考えられるようになったのは当然である。哲学から心理学がわかれ,さらに19世紀になって社会学の確立をみたように,学問の発展から考えても,古く,本能的な肉親のいたわりに源を発した看護であっても,看護学として独立することができるならば,20世紀は大層意義深いものになるであろう。
いま,看護学という言葉を使わせてもらうなら,看護学を学ぼうという青年の大部分が,高等看護学院といわれる所へ入学し,少数が,私立や官公立の短大,大学へ入学しているわけである。独立校はともかくとして,総合大学に併設されている看護課程は,医学部所属か,教育学部所属か,または家政学部の所属になっている。アメリカでも,医学部や教育学部に多くが含められていて,看護学部として独立することを望んでいると聞いている。
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