特集 授業の関係性を考えるマトリックス
講義と実習の連動を考慮した教育内容の構築―マトリックスの構築で成人看護学授業の関連性を考える
山本 智子
1
,
淀川 めぐみ
2
,
花田 みどり
1
1福岡保健学院福岡看護専門学校
2福岡保健学院福岡看護専門学校第1科(3年課程)教務部
pp.988-996
発行日 2009年11月25日
Published Date 2009/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101336
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はじめに
福岡看護専門学校(以下,本校)は,1990(平成2)年4月に看護師3年課程を開校し,来年で20周年を迎える。その間,1997(平成9)年の改正においては,在宅への支援体制の確立を目指す専門分野である在宅看護論が登場し,カリキュラムも生活する人をとらえ,生活の質を重視する教育内容の充実が問われてきた。さらに今回の改正においては,卒業時の看護実践能力をどのように確保するかが課題であった。
今回のカリキュラム改正にあたり,本校では,各専門領域看護学の教育内容の精選,疾患看護から看護問題をもつ人への看護の考え方の移行を行い,授業と実習の連動を考慮した授業展開ができるように,「各看護学のマトリックス」を作成した。さらに看護実践能力を確保するために,各実習における技術の到達を図る「看護技術のマトリックス」を作成した。
本稿では,そのなかでも「成人看護学」の教育内容を中心に,教員間で検討した構築の経緯とその教育内容に絞って紹介する。
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