Japanese
English
研究報告
看護学生の死生観構築を目指した教育方法及び内容の検討
The Educational Method that Aimed at the Outlook on Verge of Death Construction of the Nursing Students and the Examination of Contents
石田 美知
1
Michi ISHIDA
1
1津島市立看護専門学校
1Tsushima Municipal Nursing Special School
キーワード:
看護学生
,
死生観
,
看護教員
,
教育的アプローチ
,
nursing students
,
outlook on verge of death
,
nursing teachers
,
educational approach
Keyword:
看護学生
,
死生観
,
看護教員
,
教育的アプローチ
,
nursing students
,
outlook on verge of death
,
nursing teachers
,
educational approach
pp.20-28
発行日 2008年12月30日
Published Date 2008/12/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200105
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Ⅰ.緒言
看護師という職業は、人の死に直接的に関わる専門職である。看護師が出会う多くは病死であるが、その他にも事故死、自殺、災害死、死産という突然訪れる死と向き合うこともありその様相は多様である。このように常に人の死と真正面から向き合わなければならない看護師は、死について深く考え学ぶ姿勢を持ち合わせていなければならない。そして、看護師が患者にどのような関わりができるのかは、各々の看護師の死生観が影響するといっても過言ではない。看護師の死生観に焦点を当てた先行研究においては、死生観が緩和ケア病棟の看護師を精神的に支えていること(水野ら,2006)、ホスピスに勤務する看護師には死生観確立への支援が重要な課題であること(佐藤ら,2006)が報告されている。看護師の死生観は、看護者自身を支え、看護の質に大きく関与することを窺わせる。
死生観という観念的見解は、一朝一夕に確立できるものではなく、体験や学習によって育まれていくものである。したがって、看護学生の段階から教育的な支援が必要になってくる。看護学生の死生観に関する先行研究において、看護基礎教育における臨地実習・身近な人や患者の死との体験・講義などが死生観の変化要因であること(古賀,2000)、看護学生の死に対するイメージは否定的感情が強いが、学年が進むにつれて一般的な死、自分の死と向き合っていくこと(菊池,1998)が報告されている。これらより、看護学生(以下、学生とする)の死生観構築には、看護教員(以下、教員とする)の適切な関わりが重要であることが推測できる。
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