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いのちを伝える―49巻11号特集『いのちの授業を学生に贈る』に関連して
佐藤 節美
1
1西日本看護専門学校
pp.48-49
発行日 2009年1月25日
Published Date 2009/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101110
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特集との出会いから
特集「“いのちの授業”を学生に贈る」が組まれた本誌を手にしたのは,私が学生に痛みがあること,そして痛みのある人が生きることを支える看護を考える授業をしたいと思っていた数日前だった。「“いのちの授業”を学生に贈る」では,私もテレビを通じ活動を拝見していた山田泉さんをはじめ,がんを体験した方々の記事が多かった。山田さんの生き方は画面を通しても伝わるものが大きく,直接話を聞くことのできた学生が生きることを考え,看護への熱意が膨らむことは想像に難くない。
病気とともに今を生きている方々のような「いのちの授業」ができなくても,生きることを考える授業ができないかと取り組んでいたのが,私が担当する本校(3年課程)1年生への「痛みのある患者の看護」であった。わずか1コマの授業ではあるが,学生に痛みのある人を理解すること,そしてその人の看護を考えることができれば授業の目的は達成する。しかし,この痛みのある人の理解とその看護について,通り一遍に話をしてもおそらく学生の頭には残らない。何か良い題材はないかと考えているところに,ひとつのブログと出会った。
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