特集 臨床につなげる専門基礎科目
与薬に必須の計算能力の向上・教授法
時政 孝行
1
1久留米大学
pp.216-218
発行日 2008年3月25日
Published Date 2008/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100878
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■はじめに
薬は病気の治療や診断に欠かすことのできない物質であると同時に,用い方によっては毒にもなり,場合によっては薬害を起こします。したがって薬の用量・用法,あるいは与薬は処方箋によって厳重に管理されるはずですが,医療現場ではヒヤリ・ハットが絶えないのが現状です(文献1)参照)。与薬リスクマネジメントが求められる理由もここにあるわけです。
本稿では看護計算(看護師による薬用量計算のことを示します)の実例を練習問題形式で紹介しながら,看護教育上のポイントを整理してみたいと思います。看護学カリキュラム中の薬理学では,薬の作用・副作用とそのメカニズムの学習に追われるため,なかなかカバーしきれない,しかし現場では最も重要な課題の1つです。キーワードは希釈計算,濃度計算,当量計算。
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