特集1 看護学生の論文
入選エッセイ・論文の発表
エッセイ部門
いのちを見つめた3日間―実習で体験した初めての死
近藤 仁美
1,2
1聖マリアンナ医科大学看護専門学校(投稿当時)
2聖マリアンナ医科大学病院(総合診療内科)
pp.664-665
発行日 2007年8月25日
Published Date 2007/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100726
- 有料閲覧
- 文献概要
- サイト内被引用
最後の日―今日はとにかく一日がとても長く感じた。朝,ナースステーションに入ってAさんを見ると昨日よりも呼吸が苦しそうだなと思った。昨日までは,肩を使って呼吸していなかったのに,今朝は肩を大きく動かして呼吸し,しきりに,「はー苦しい」と訴えていた。それでも朝の挨拶で,「今日もずっとそばにいさせていただいてもよろしいですか?」と聞くと笑顔で頷き,「そばにいてぇ」と言った。
Aさんはいつもタオルを額の上にのせるのが習慣で,そうすることで落ち着くと奥さんから聞いていたので,「おでこの上にのせましょうか?」と聞くと頷いた。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.