特集 マンネリ化しないための継続教育
大学と協働した現任教育プロジェクト―東京訪問看護ステーション連絡会における取り組み
隅倉 芳子
1
,
山田 京子
2
1東大和訪問看護ステーション
2浅草医師会立訪問看護ステーション
pp.13-18
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100456
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東京訪問看護ステーション連絡会のあゆみ
1992年に老人訪問看護制度が開始され,東京都内ではその年度内に13か所の訪問看護ステーションが開設した。当時は,訪問看護ステーションがどういうものかわからず,さまざまな機会にその報告や意見が求められ,ステーションの管理者(所長)たちが顔を合わせる機会があった。そこで悩みや実状を話しているうちに,ステーション同士の連絡会を作って交流しながらお互いに高め合っていこうという輪が広がり,1993年4月に「東京訪問看護ステーション連絡会(以下,連絡会と略)」は発足した。
制度発足当初は,社会保険・診療報酬上の訪問看護ステーションに対する評価は高くはなく,また不備な点が多かったため,せっかく独立した事業所としてスタートしたステーションの運営は厳しかった。そこで,問題点を整理し「こうしてほしい」という内容を要望書にまとめて,厚生省老人保健課に行き,口頭でも詳しく実状と要望を伝える活動を開始した。おおむね2年に1回の診療報酬の改定にあわせ,実状を調査しながら要望書を作成している。現在も訪問看護を取り巻くさまざまな実態調査を行ない,現場の声を要望として届ける活動を継続している。介護保険に関しても,よりよい制度となるよう,今後も積極的に提言を行なっていきたいと考えている。
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