特集 医療者と患者のパートナーシップ
〔座談会〕「患者の声を生かすということ」とはどういうことか
大熊 由紀子
1
,
開原 成允
1,2
1国際医療福祉大学大学院
2国際医療福祉大学
pp.471-476
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100297
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■「立場の違い」を大事にしたい
――このたび,医学書院より『患者の声を医療に生かす』を発行しました。この本は国際医療福祉大学の乃木坂スクールにおいて企画された講座「患者の声を医療に生かす」がもとになっています。今日は,企画にあたられた開原さんと大熊さんにお話をうかがいます。まず,開原さんから,この講座の意図についてお話しいただけますか。
開原 私はこれまでに,医療者の立場から2つの病院の設計に関わったことがありました。両方とも,医師や看護師,検査技師の意見を聞き,また,外部のいろいろな人の意見も聞いたのですが,そこで生活する肝心の患者さんの声は聞かなかった,ということにあとで気がついたのです。
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