特集 看護学実習 教員・指導者・学生,三者の体験から
第3部 「経験型実習教育」を探求して
福岡県立大学看護学部の取り組み
経験型精神看護実習において領域外の指導教員が直面する困難とその対策
安田 妙子
1
,
安永 薫梨
1
,
大見 由紀子
1
,
Adler-Collins Je-Kan
1
,
松枝 美智子
1
1福岡県立大学看護学部
pp.1035-1039
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100173
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はじめに
「経験型実習教育」を看護教育の根幹にすえている福岡県立大学看護学部(以下,本学)では,2年次(後期),精神看護学の講義の途中で精神看護実習を行っており,学生が講義─演習─実習─講義の有機的連関の中で理論と実践をつないでいけるようにカリキュラムが組まれている。
本学では,この経験型実習教育を行うために,学生5人に対して教員1人,教員2人に対して1人のスーパーバイザーという充実した配置をしている。実習期間は2週間,2クール,計1か月という短期間である。そのため,精神看護を専門としない教員や精神科臨床経験のない教員も学生の臨床教育に携わっているのが現状である。
先行研究では,学生の実習での不安や困難についての内容や変化,臨床指導者の実習に対する困難を調査しているものは数多くある1, 2)が,教員の実習に関するものは少ない。
そこで本研究では,経験型精神看護実習において,精神看護領域以外の指導教員が直面する困難の内容を明らかにすることを目的とし,今後の課題について考察する。
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