自立した女性のロールモデルを示す

思わず手に取った一冊

　昨年の秋，書店で偶然，「前WHO事務局長」という文字が目に止まった。保健師の仕事はWHO（世界保健機関）から発せられる方針に左右されるので，思わず手に取る。

　『世界で仕事をするということ』というこの本は，ノルウェーの首相，国連やWHOの要職を歴任したグロ・ハルレム・ブルントラントの初めての自伝である。本書によると，彼女は数回来日している。最近では2004年12月に，旭硝子財団が地球環境問題に貢献した専門家に贈る“ブループラネット賞”受賞のため日本を訪れている。