特集 形・型・可で技術教育の「安楽」を考えよう!
技術教育にいま足りないもの─ロールモデルとしての姿勢から
水澤 晴代
1
1東京都立北多摩看護専門学校
pp.14-20
発行日 2016年1月25日
Published Date 2016/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200418
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近年,患者の高齢化・重症化などの課題や,医療技術の高度化と医療安全への強い要請など,臨床現場で看護師に求められる能力はより高いものとなっている。そのような背景のなか,看護基礎教育卒業時の看護実践力の低下が課題となり,2009(平成21)年から看護実践能力の向上を図ることを目的として現行カリキュラムが運営されている。また,看護師の就職後のリアリティショックや早期離職の問題が指摘されるようになり,2010(平成22)年4月より新人看護職員研修も努力義務化された。現行カリキュラムの卒業生を出して4年目を迎えるが,その卒業生たちの看護実践能力について評価をしなければならないと考えている昨今である。
厚生労働省から「『看護師等養成所の運営に関する指導要領について』の一部改正について」が通知され(平成23年3月29日),看護師教育の内容と方法の中で,「看護師に求められる実践能力と卒業時の到達目標」が明示された。また,これらの看護師に求められる実践能力を育成させるための教育方法について,講義・演習・実習の効果的な学習指導が重要であるとも提言されている。この意味を,学校の現場で考えるならば,各看護学領域などを担当する看護教員が相互に密接に連携・協力しながら効果的に学習指導をすべきということであろう。
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