看護教育研究
「人体の構造と機能」に関連する実験実習の意義
田中 美智子
1
,
井野 瑞樹
2
,
安部 浩太郎
1
1宮崎県立看護大学
2宮崎県立看護大学大学院
pp.226-231
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100025
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はじめに
近年,看護教育の大学化に伴い,専門基礎領域における科目の教育効果や他分野との連携について報告されている1-3)。また,根拠に基づいた看護を提供する必要性に迫られ,看護実践の根拠を学生自らに考えさせる試みも数多く紹介されている6-17)。深井ら6, 14)は看護技術教育に実験実習を導入し,看護の基礎教育に不足している技術の理論的根拠を学生に捉えさせる試みを行っている。
筆者らの看護大学では,以前,人体の構造と機能についての開講科目をそれぞれ人間常態学I-1で「構造」,人間常態学I-2で「機能」,そして人間常態学IIで「代謝・栄養を含む」としていた。平成15年度のカリキュラムの改正に伴い,現在は「構造と機能」の部分を人間常態学Iとしてまとめ,その講義を1年次に行い,「代謝(栄養を含む)」はこれまで同様,人間常態学IIとして2年次に講義を行っている。これらに加え,2年次に人間常態学実習を行っている(表1)5)。
今回,看護基礎教育における専門基礎分野の,中でも重要と考えられる「人体の構造と機能」の部分に着目して,実験実習を取り入れることの意義を学生のアンケート調査から明らかにしたので報告する。
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