特集 介護保険時代の難病対策
介護保険下における難病ケアの現状と課題—ケアマネジャーとの連携をとおして
澤田 いつ子
1
1千葉県市川保健所疾病対策課
pp.1018-1024
発行日 2002年12月10日
Published Date 2002/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902712
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いわゆる「難病」によって在宅療養をしている患者への療養支援活動は,これまで保健所保健師が担ってきた。難病対策は,昭和47年の難病対策要綱以降,多くの施策が積み重ねられ,現在は治療研究という本質的な対策に加えて,保健・医療・福祉の連携,患者・介護者のQOLの向上をめざした対策に重点が置かれるようになった。
とくに神経難病といわれる一群の疾患患者が,医学。医療の進歩,人工呼吸器などの医療機器の進歩によって在宅で療養できるようになり,一段と地域での支援体制を確立することが急がれるようになった。そのため保健師は,保健医療相談事業,訪問指導事業,在宅療養支援計画策定・評価事業などによって,主として神経難病患者・介護者のWantやNeedsを要約し,専門職としての視点から在宅療養支援計画を立案してきた。さらに,専門医,医師会など地域の多くの関係者と協議しながら計画を実施し,支援システムを構築してきたところである。
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