特集 介護保険時代の難病対策
介護保険時代に求められる難病対策とは
澤田 甚一
1
1大阪難病医療情報センター
pp.1008-1017
発行日 2002年12月10日
Published Date 2002/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902711
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「厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会」の中間報告が,平成14年8月に発表された。本委員会は,主に特定疾患治療研究事業(医療費援助事業)の見直しを図るために設置されたようであるので,中間報告では特定疾患の医療費や対象疾患の選定などについての検討結果は示されているが,「地域における保健医療福祉の充実」や「QOLの向上を目指した福祉施策の推進」については,これからの議論となっている。今後,委員会では,“難病対策として行政は何をすべきか”という観点から,難病の福祉施策や地域保健所・保健センターでの支援事業のあり方が検討されると思われる。
本稿では,このような国の難病対策の動きや都道府県保健所が置かれている現状を踏まえ,介護保険サービスを活用した地域難病支援のあり方,保健所難病事業が地域ケアで担えること(および課題),保健所事業を補完するために必要な事業についてまとめる。
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