研究報告
介護保険制度におけるケアマネジャーの実状
吉川 敏恵
1,2
,
今 和美
1,3
,
山下 美根子
4
1埼玉県立大学
2現・埼玉県三芳町役場環境衛生課
3現・医療法人社団輝生会初台リハビリテーション病院看護部
4埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科
pp.731-743
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901546
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はじめに
介護保険制度が施行された初年度の平成12年において,介護支援専門員(以後ケアマネジャーとよぶ)の役割は,要介護者およびその家族に利用される体制を整えることであった。本調査の時点では,施行以来1年半が経過していたが,本制度の評価がさまざまな角度からなされ,課題点がマスメディアで定期的に取りあげられてきた。筆者は,本制度の中核を担うケアマネジャーの活動に焦点をあて,その実状を把握することにした。ケアマネジャーに影響を及ぼす要因は,まず広域にわたる職種から募っていること,実務研修は6日間のみということで,各個人の自己研鑽に任されていることから1),ケアマネジャーの業務上の内容,および質が(例えばアセスメントの仕方やケアプランの作成等についても)利用者に多大なる影響を与えるのではないかと考えた。
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