特集 「地区診断ができない」を克服する
【実践例4:保健所の役割】保健所が持つべき地域診断機能とは—上越保健所での実践をとおして
上野 春代
1
,
富井 美穂
1
1新潟県上越保健所地域保健課
pp.596-601
発行日 2001年8月10日
Published Date 2001/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902467
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
保健所法から地域保健法に変わり,直接的で身近な住民サービスは市町村で実施され,保健所は地域保健の広域的・専門的・技術的拠点としての機能強化が明示されました。保健所では特に企画調整部門が強化され,地域特性を踏まえた市町村計画の策定支援や,効果的な保健活動を実施していくための地域診断の必要性は,さらに高まってきています。
しかし,保健所の活動体制が地区担当制から事業担当制と変わり,地域を総合的に把握する機能が弱くなったため,求められている地域診断機能が果たせなくなってきているのが現状です。地域診断の重要性は理解できても,事業をとおしてしか地域を見ることができなくなったことなどから,具体的にどこから地域診断に取り組めばよいのかわからないという状況なのではないかと思います。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.