特集 評価をとらえ直す—日常活動のモヤモヤから抜け出すために
評価の考え方
岩永 俊博
1
,
星 旦二
2
1国立公衆衛生院疫学部
2前,国立公衆衛生院公衆衛生行政学部
pp.343-348
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900920
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はじめに
「評価をする」という言葉は,いくつかの意味に使われる。例えば,何かの活動なり事業を展開した場合,「私たちのやったことを評価して下さい」,あるいは「もっと評価して下さい」というように使うことがある。それは「その事業自体やそのプロセス,そのような結果を認めること,あるいは,そのものの価値をつけること」のような意味として使っている。だからこの場合,「もっと評価して下さい」ということは,「もっと高い点数をつけてもいいのではないか」ということであろう。
もう1つは,その活動や展開方法について「それをどのように評価するか」という意味で使う場合がある。これは計画を作成し,それを実施し,つまり「このやり方でよかったのか,もっとよいやり方があるか,それらのことを検討する」というような意味である。ここでは,後者の意味での評価ということを考えることにする。その理由については後述する。
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