特集 公衆衛生はどう変わるか—保健所法改定を機に
保健所の歴史的変遷と保健所法改訂
星 旦二
1
,
岩永 俊博
2
,
高林 幸司
3
1国立公衆衛生院公衆衛生行政学部
2国立公衆衛生院疫学部
3法政大学経済学部
pp.848-858
発行日 1993年10月25日
Published Date 1993/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900777
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はじめに
ここでは,公衆衛生活動(保健活動)をすすめてきたその最終目的が何だったのか,ないしは何のために活用されつづけてきたのかについて,その歴史的な経過をみてみる。その理由は,保健活動を第一線機関で推進している保健所ないし保健婦が,どのように位置づけられてきたのかを知ることができるからであり,同時に将来の方向性と展望が見出せる可能性があるからである。
「保健所法の改正」を念頭において検討されてきた地域保健基本問題検討会で示された基本的な視点は,①市町村の役割の重視と,②保健所機能強化であった。ここでは,その具体的な内容とそれらの背景や関連性を歴史的にみてみる。
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