研究
熊本県御船町における神経内科検診の試み
備後 由喜江
1
,
西橋 静香
1
,
草野 浩子
1
,
熊本 俊秀
2
1熊本県御船町役場保健衛生課
2熊本大学医学部第一内科
pp.379-386
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900692
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はじめに
人口の高齢化と共に老人性痴呆,多発性脳梗塞などの脳神経系の障害による知的・精神機能,運動機能低下のために,日常生活動作(以下,ADL)が著しく障害され,寝たきりになる老人が増加しつつある1)。このような老人を1人でも出さないために,また,心身ともに健康で生き生きとした老後の生活を保障するためには,脳神経系の障害を中心とした老人の健康状態の実態を把握し,それに対応する必要がある。そこで当町では老人保健事業の一環として,1989年度より従来の老人保健法(老健法)による基本診査に加え,神経内科検診を行ってきた。今回は,当町の取り組みの実際を紹介し,地域保健活動における本検診の意義について考察を加えた。
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