特集 市町村長と語ろう
[対談]人の和で進める保健活動と思いやりのある町づくり,熊本県免田町
植薄 清重
1
,
山下 久美子
2
1免田町
2免田町役場
pp.435-443
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902757
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植薄 免田町は,熊本県の中で,宮崎,鹿児島2県との境にある球磨の人吉盆地のほぼ中央に位置しております。人口は6300で横ばいですね。ほとんどが平坦地で,東西に走る球磨川鉄道と国道219号を抱くような細長い地形の町です。経済基盤は,農業の粗収入が20億前後,工業の出荷額が65億で,商品の販売額が120億(もちろん飲食業を除く),合わせて大体204〜205億という小さな町です。球磨郡の中で,山林も景勝地もない免田町ですが,近隣町村と密接に連携をとって町の発展を図ろうとしているところです。
今まで,公共物や道路のつくり方に,障害者や高齢者に対する配慮がなかったことに免田町としても深い反省をもっております。幸いに,免田町には優秀な保健婦が2人おり,それぞれ親切に老人や身障者の方に懇切に訪問をして,健康づくりその他の指導をしていただいています。弱い立場の人たちにやさしい町づくりをするためには,財政と相談して,弱い人たちも抵抗なく利用できる心豊かな,心の触れ合う町づくりに努力していきたいと考えているところです。
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