特集 保健・福祉の新たな関係—概念を中心に
「生活」の基盤を支える看護と福祉との協同—老人在宅ケアにおける看護の機能を中心として
高崎 絹子
1
1東京医科歯科大学
pp.109-116
発行日 1993年2月10日
Published Date 1993/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900643
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国でhome careという用語が用いられ始めたのは,昭和50年代である。当初,日本では,主に在宅障害者に対する訪問看護やホームヘルプサービスなど具体的・直接的なサービス活動を意味する狭義の内容を指して用いられていた。その後,在宅ケアという日本語が当てられるようになると同時に,その概念や内容が次第に拡大し,在宅ケアシステムという場合には,地域の保健・医療・福祉の政策や制度を包含する広範な意味内容を示すようになった。
それは,家族を含む障害者や老人のライフサイクル,生活概念の大きさを考えれば,むしろ当然のことと言えよう。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.