特集 保健婦の専門分化を問う
現場の保健婦の立場から
松田 田鶴子
1
,
杉山 郁子
1
1静岡県清水保健所
pp.7-11
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900624
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はじめに
静岡県が保健婦室制を廃止してから4年目を迎えた今日,市町村保健婦からは「活動の全体を捉えた助言が得にくい」「保健婦業務を保健所の誰に相談すればいいのかわからない」などの声,また県保健所保健婦は,現在の仕事内容から「保健婦本来の仕事なのであろうか」と疑問の声が生じている。
このような状況の中で,平成4年度日本看護協会通常総会で専門看護制度が審議され,また,保健婦職能集会でも保健婦の専門性の向上と専門分化をテーマにシンポジウムが行われた。私たちは保健婦活動の原点を問い直す必要性の中で,専門分化の方向性についても関心を寄せてきた。今回は現場の立場で,特に当県の状況を踏まえての私見を述べてみたい。
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