特集 公衆衛生はどう変わるか—保健所法改定を機に
[保健所法改定とこれからの地域保健—サービスの送り手として]
市町村保健婦の立場から
大光 テイ子
1
1岩手県種市町保健センター
pp.908-909
発行日 1993年10月25日
Published Date 1993/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900789
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保健所のあり方は,今までに何度となく検討されては立ち消えになっていた。しかし今回はいよいよ保健所法が変わり,地域保健法(案)が出てきそうだと聞いて期待と不安が入りまじった複雑な心境である。新しいものに対して誰もが抱く不安である。
それでは今のままでよいのか,現状維持に甘んじていいのかと自問自答してみる。現在の保健所にも確かに問題がある。保健所という広域的な要素をフルに活用しているのか。指導機関としての役割を発揮しているのか。健康づくり事業とその後に出された老人保健法では,どんな役割を果たしているのか,など……。市町村ではこれらの事業に振り回されているが,保健所の出番が少ないと思う。地域保健の中で保健所の果たすべき役割は何かなど,根本から検討すべき時期にきているのかもしれない。
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