特集 生涯教育
公衆衛生従事者からの提言
保健婦の立場から
屋良 キヨ子
1
1沖縄県那覇保健所
pp.682
発行日 1977年10月15日
Published Date 1977/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205480
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生涯教育は,あらゆる人々にとって重要ですが,特に「保健指導を業とする」保健婦には不可欠のものと日頃痛感していますので,現場で働く保健婦として,卒後教育を中心に意見をまとめてみました.
住民の健康の保持増進をはかるため,地域における幅広い保健婦活動が公衆衛生分野に確固たる位置を占めて久しくなりますが,ともすると各専門分野間のパイプ役に終わってしまいがちです.しかし住民は,それでは納得しません.例えば,障害児をもつ親から「保健所は何もしてくれない.保健婦の指導は一般的で役に立たない」と指摘されることがあげられます.住民の要求に応じ,満足な指導をするには,保健婦自身,深く学ばなければなりません.保健婦の場合,業務が広範囲にまたがっているにもかかわらず,新卒者・就業者に対する卒後の系統だった教育が十分に行われていないせいもあって,指導が一般的になりがちです.
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