特集 保健婦制度制定50周年を迎えて
[後輩へのメッセージ]
歴史の中の自分
山元 郁子
1
1鹿児島大学医療技術短期大学
pp.1089-1090
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900386
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過ぎし1991年5月,国立代々木体育館での保健婦制度制定50周年記念講演会場の熱気が,今も伝わってきます。歴史のテキストからは読み取れないもの,その時代を生きてきた人だからこそ語れる事実が,金子光先生の講演でした。ひとしお心に残ったことは,“人間の生活している範疇の全てにおいて保健婦の果たす役割がある”。そして,それが“地域活動である”50年の中でのあゆみをふまえてこれからを考えてほしいと諭された(そのように聞こえた)時,今,自分も歴史を作っている1人なのだと強く自覚したものです。
振り返ってみますと,「鹿児島に保健婦が80名不足」という新聞記事にひかれ,女学校の先生の勧めもあり学校に入学したのが終戦の翌年5月でした。3か年の保健婦教育を受けて1949年4月から今日まで,地域で,さらに教育の場で43年の保健婦生活になります。
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