編集者から読者へ
組織の中の自分
所沢 綾子
1
1編集部
pp.10
発行日 1960年7月10日
Published Date 1960/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202122
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毎日毎日,同じことの繰り返しが行なわれているように見える組織—しかし組織体は常に動いているものである.社会情勢の変化とともに,あるいは組織体の人員構成の変化,または目標それ自体の変化によるなどによつて動いてくる.組織の中の自分をみつめる時,「動いている組織」を認識しないかぎり,組織体の発展にとり残されることになるだろう.今回厚生省から出された業務指針も,諸情況の変化にともなつて働き方そのものを変える必要にせまられてのことであろうし,それ以上に保健所それ自体のあり方を考えなければならない実情の中で行なわれたものであろう.
こうしたことは,どんな組織体においても云えることであり,組織の中で秩序を乱さないで自分をどう成長させるかということは,今日に生きている人間の大きなテーマであろう.しかし,それだけに,組織の中の自分のあり方については大なり小なりいろいろな問題がおこつてくるし,それぞれの悩みの種にもなつていることだろう.雑然と感ずることをのべて見たい.
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