連載 保健婦はおもしろい
私の旅
伊藤 芳子
1
1宮城県登米保健所
pp.831
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900330
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岩手の山懐で育った私,山の向こうにあるであろう確かなものを求めて,看護学校に入学した。その日からナイチンゲールと安住の地をめざしての私の旅が始まった。
学生の時のことだった。眼窩腫瘍で,目が突出し苦痛の中で亡くなった患者さんのお母さんが,私の手を握り「あんたは頑張るんだよ」と言ってくれた。あの手のぬくもりが私の原点のように思う。
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