特集 最近の保健婦活動 研究論文集[2]
介護者を攻撃の対象とする痴呆性老人への援助に関する研究—家族援助の視点から
西田 厚子
1
,
堀井 とよみ
2
,
辻元 宏
3,4
1前滋賀県土山町役場
2滋賀県水口町役場
3滋賀県医務予防課
4草津保健所
pp.970-979
発行日 1990年11月25日
Published Date 1990/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900148
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はじめに
痴呆性老人への援助には,家族援助の視点が重要である。しかし,実際には家族への介護指導を目的とした訪問活動は,家族の不満や苦労を聞くだけの受動的援助にとどまり,家族が介護を維持していくための能動的援助となることは難しい。これは次の理由による。
●痴呆への援助技術が未確立である。
●老人の生活歴や家族関係により本人の病態像が変化し,援助者が視点を定めにくい。そのため援助過程を客観視できず,法則性を見い出しにくい。
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