特集 痴呆性老人のケア
痴呆老人・家族へのソーシャルワーク
中村 雪江
1
Yukie NAKAMURA
1
1東京都医療社会事業協会昭島病院
pp.370-373
発行日 1983年6月15日
Published Date 1983/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206711
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■はじめに
高齢老人が増加するにつれていわゆる痴呆老人も増えており,その介護問題が大きな社会問題となりつつある."呆け老人をかかえる家族の会"が,全国的規模に拡がりつつあるが,その拡大テンポの早さは,そのニーズの大きさを物語っているといえるであろう.
私の属する病院にも,知能低下が目立つ老人が増えている,家族も,今起きている混乱状態が,何によって起こっているか分らず,崩壊寸前になっているという場合も多く,その深刻さに驚かざるを得ない.こうしたケースに何ができるだろうかと,問い続けながら苦慮しているのが現状である.
ここでは,ソーシャルワーカーとして,多くの痴呆老人,家族のヶースに対して,私なりにかかわってきた体験を検討し,何ができ,何をしなければならないかを考察してみたい.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.